本州の端の町でバッグや革小物を作っています。
ショップのURLであるliveinthepresentは「今を生きる」という意味で、この瞬間を後悔ないよう生きるという戒めの意味をこめてつけました。
革が好きな方は多くいらっしゃると思います。私ももちろんその一人で、初めて興味を持ったきっかけは、ロールプレイングゲームの攻略本に載っていた挿絵の薬草袋を祖母にお願いして作って貰ったことに始まります。黄色のスウェードで作って貰った袋、分厚くて丈夫な質感を今も鮮明に思い出します。小学生低学年の頃の話です。
その後、高学年になると両親が使っていたコーチのバッグ等の質感を愛でて楽しんでいました。今思うと変な小学生ですが。。私の両親は今でいうオールドコーチをリアルタイムで使っていた世代です。
そしていつしか革職人になるのが夢になり、高校の卒業文集の将来の夢は革職人でした。
革は古来から人の身近にあった生活の一部のような素材です。今も食用肉にされる牛の皮を鞣し、牛革が作られています。私は、生きることが出来なかった命の一部を長く使い続けることが大切だと考えています。使い続けるために、愛着の湧くような変化をしていく革、質感のよい革であることも大事です。
私の作る革製品は、上質な素材を使い、10年後も古さを感じないタイムレスなデザインを意識して作っています。全てを手作業で行っているため多くの数は作れませんが、自分の納得いく範囲で、納得したものをお客様に届けたいのです。
また、お客様から修理依頼を頂くことがあるのですが、このことにたまらなく幸せを感じます。修理するほど使ってくださったことに感動するのです。革の擦れや、糸の摩耗をみて、お客様と一緒に過ごした時間を想像すると、幸せな気持ちでいっぱいになります。
長くなりましたが、人との関係性の中で、存在している自分。正直に、まっすぐな商品を届けたいと思っています。